一定レベル以上の英語力を持っている人は、それを仕事に活かしていくことができます。英語力は、履歴書にも書くことができる立派なスキルのひとつ。自分自身のキャリア形成を考える上で、せっかく持っているスキルを活用しないのはもったいないといえるでしょう。
せっかくの英語力を無駄にしないためにも、また、英語力をさらに高めるためにも、日常的に英語を使える仕事を志してみてはいかがでしょうか。
英語力を活かして働く方法とは?
英語を活かして働く方法は、英語そのものを使って働く方法、英語力をプラスアルファの要素として活かす方法、そして外資系企業で働く方法の、大きく分けて3種類があります。
英語そのものを仕事にする
英語を使う専門職の代表が、翻訳者や通訳です。ただし、翻訳や通訳は、英語のスキルだけでなく、相手の言いたいことを読み取る能力や、わかりやすく日本語に直す能力といったスキルも必要です。
また、英会話講師や欧米系の学生が多い教室の日本語講師も、英語力を活かして働く方法のひとつだといえるでしょう。実際に働く場合は、英語のスキル以外にも資格が必要になることがあります。
プラスアルファの要素として英語力を活かす
一般的な職種でも、英語を活かして働くことができます。具体例を挙げてご紹介しましょう。
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秘書
秘書の仕事は、役員のスケジュール調整や経費精算、メールチェック、出張手配、来客対応、電話対応など、多岐にわたります。
海外とのやり取りが多い企業での秘書業務は、上記の業務で英語を使うことがよくあります。外国人役員つきの秘書になる場合は、通常のコミュニケーションを英語でとる可能性も高いでしょう。海外の取引先や来客者の対応をする必要もあるかもしれませんし、海外出張の手配をすることもあります。日本語が堪能でない社員の秘書になる場合は、取引先などとの懸け橋になり、通訳業務を行うこともあります。
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人事
人事は、採用や入退社手続き、労務管理、給与計算などを行います。海外に本社や子会社を持つ企業の場合、外国人雇用の際のビザの取得や、現地法人の労務管理などを行うことがあり、一定以上の英語力が欠かせません。
また、外国人採用を行う場合、面接の案内や細かい意思疎通が日本語ではしにくいこともあるかもしれません。そのような場合も、英語力が役立つでしょう。
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経理
海外に本社や子会社を持つ日系企業の経理や、外資系企業の経理業務などで、英語力が求められることもあります。
経理業務においてどの程度英語力が必要となるかは、企業によって異なります。勘定科目だけが英語の場合もあれば、国際会計基準に則った経理処理を求められる場合もあります。さらに、海外の本社に対して英語で報告書を提出したり、質問に対して英語で回答をしたりする必要もあるでしょう。
そのほか、外資系企業を多くクライアントに持つ国内の会計事務所で、英語力の高い経理職員を募集することもあります。
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カスタマーサポート
カスタマーサポートは、電話やメールでの問い合わせ対応、企業アカウント管理、マニュアル作成、顧客管理などを行います。
お客さまとやりとりすることになるため、英語での問い合わせに対してスムーズな回答ができることや、丁寧なフレーズを選べることが必要になります。また、英語でのマニュアル作成や、海外企業への業務案内等ができることなど、実務レベルで英語が読み書きできたりすることが強みになります。
外資系企業だけでなく、グローバル展開をしている日系企業や、IT企業などでも、英語が使えるカスタマーサポートのニーズは高いです。
外資系企業で英語力を活かす
確実に英語力を活かすことができるのが、外資系企業で上記の職種に就くという方法です。本社との会議やメール、電話などのやりとりを英語で行うこともありますし、顧客や仲間と英語でコミュニケーションすることもあるでしょう。
また、外資系企業で働く上では、英語力は高ければ高いほど評価につながります。反対に相手の主張を理解するのに時間がかかれば、それだけで「仕事ができない」と判断されてしまう可能性があります。実力主義の外資系企業で、これは大きなマイナス要素になってしまいます。
外資系企業でも、英語が使えなくても就ける職種はありますが、使えるほうが選択肢は増えるでしょう。英語がスムーズに使いこなせれば、仕事も滞りなく進めることができますし、業務効率もアップできます。
英語系の資格は必要?
英語を使って仕事をする上で、英語の資格が必要かというと、必ずしもそうとは限りません。本当に必要なのは、英語を実際に使うことができることです。いくら資格を持っていても、海外の人と英語で円滑なコミュニケーションをとれないようでは意味がありません。実務で英語がどの程度使えるのかが重視されるでしょう。
とはいえ、実際にどの程度英語を使いこなせるのか、面接や英文レジュメだけで判断するのは難しいです。そのため、目安としてTOEICやIELTSのスコアが利用されます。簡単でわかりやすく、客観的な英語力をアピールできるため、英語に関する資格はレジュメに記載しておくといいでしょう。
具体的にどの程度を求められるのかは、企業や職種によっても異なりますが、目安としてTOEIC700点以上の英語力があれば、英語を活かした仕事に就きやすいと考えられます。英語の資格がない場合は、どれだけ英語ができるか伝えるために、これまで英語を使ってどのような経験をしたか、レジュメに記載しましょう。
派遣で英語力を活かす
派遣という働き方は、英語力を活かして働きたい人にもおすすめです。派遣で英語力を活かすメリットについて見ていきましょう。
自分の英語力レベルに合わせた仕事が見つかる
英語を活かした仕事といっても、実際に必要とされる英語力はさまざまです。自分の英語力で、どんな仕事ができるかわからず、不安な人もいるでしょう。派遣であれば、自分の英語力を派遣会社に伝えておくことで、適したレベルの仕事を紹介してもらうことができます。
外資系企業なら、職種によって求められる英語力が変わりますから、自分のスキルに合った派遣先が見つかる可能性は高くなります。
正社員では難しい企業で働くことが可能
大手企業や外資系企業の正社員になることは、なかなかの狭き門です。しかし、派遣社員としてなら、スキルを活かして大手企業や外資系企業で働くことも不可能ではありません。
そのためには、英語を活かせる仕事や大手企業に強い派遣会社に登録して、自分のスキルをしっかりアピールすることが大切です。
日本企業ではなかなかないポストに就けることも
日本企業だけをターゲットにしていると、役員秘書やプロジェクトマネージャーといった責任重大な仕事に派遣で就くことは難しいでしょう。しかし、外資系企業の場合は、正社員と派遣社員の区別が少ないことから、重要なポストに派遣社員が就くことも珍しくありません。
また、世界的なイベントのスタッフなど、珍しい求人が見つかることもあります。
外資系企業なら英語力を活かせる機会が多い
外資系企業では、国内向けの営業や国内支社におけるバックオフィス業務など、日頃それほど英語を使わない職種でも、本社やクライアントとのやりとりなどを通じて、英語にふれる機会があります。
英語を直接使う仕事以外を希望する場合でも、せっかく英語力があるのであれば、活かせる場面が多い外資系企業への就業がおすすめです。
外資系企業への派遣で英語力を活用しよう
英語力は、仕事で役立つ重要なスキルのひとつですから、活用しない手はありません。使わないと能力はどんどん劣化していってしまいますから、スキルアップのためにも、日頃から英語にふれる機会の多い仕事に就くのがおすすめです。
外資系企業なら、英語に直接関係のある仕事はもちろん、そうでない仕事であっても、英語にふれる機会を各段に増やすことができます。派遣社員として英語力を活用するなら、外資系企業への派遣を検討してみてください。